今回は、関東のアパートにお住まいの30代自由業さんが、アパートの隣室の男性が出す騒音に悩まされたお話をご紹介してみます。耳栓と寝る時の工夫で何とか二年間耐えたそうです。イライラが募り壁を叩くこともあったそうですが、現在は、ご自身では、騒音を出さないようにきおつけているとのことです。確かに壁ドンは、騒音元以外の人にも迷惑がかかるので、あまりしないほうが良いと思います。
アパートの隣室の男性が出す物を動かす音でイライラが募る
30代で自由業の私が今住んでいる関東のアパートで生活し始めたのは、ちょうど30代になったばかりのころでした。その頃に転職して心機一転で新生活を始めたのですが、アパートに住み始めてからだいたい1年経った頃、隣の部屋に引越してきた人の騒音に悩まされるという被害にみまわれてしまいました。
1度しか顔を見たことがないので、相手が若い男性だというぐらいしかわかりません。そして、その男性の何が騒音だったのかといえば、それは朝と夜に決まって何か動かすその物音です。最初のうちは布団の出し入れをしているのかなと思ったのですが、それにしては作業の時間が長過ぎます。まるで机や家具を押したり引いたりしているようなかなり大きな音が、朝と夜に1回ずつぐらい聞こえてきたのです。アパートで隣の部屋との壁が厚いわけではありませんから、多少の生活騒音なら「しかたがない」と我慢できます。しかし、男性が出していた騒音は生活騒音で済まされるレベルではなく、私は神経を逆撫でにされて非常にイライラするようになりました。
特に夜の騒音が長引いた時には眠れなくなってしまったこともあり、その時は感情に任せて壁を手でドンと強く叩いたこともありました。しかし、それで何か変化があるのかと思いましたが、残念ながら何も変わりませんでした。いったい何をやっているのかわからないというのが不気味でしたし、どうしてそんなに長い時間騒音を出せるのか、男性の考え方やモラルにも不満が募りました。
このままではいけないと思った私は大家さんに相談しようかどうしようか迷ったのですが、トラブルが大きくなったら余計におかしくなるのではないかと考えました。また、変にクレームをつけて逆恨みでもされたら困ります。いざとなると無用なトラブルを避けたい気持ちがわいてきて、しかたなく騒音に私が対処することでやり過ごすことにしました。
耳栓と寝る時の工夫で何とか2年間耐える
まず騒音対策として買ったのは、100円ショップで売られていた耳栓です。先端がきのこの傘のような突起になっていて音をよく遮断してくれるその耳栓は、一定の効果がありました。耳栓をしているのとしていないのでは、音の聞こえ方がまったく異なったのです。耳栓をしていても音が完全に遮断できるわけではないのですが、だいぶ小さくなったので何とか極度にイライラしないで済むようになりました。それでも過敏になっていたので、耳栓越しに少しでも音が聞こえるとちょっと気にしてしまったのですが、以前に比べればだいぶマシになりました。
また、布団で寝る時も、枕から頭の位置をずらし、耳の下にあえてスペースを作ることによって振動音が頭に響かないようにしました。男性が出す騒音は単なる音だけではなく、振動もともなっていました。そこで、その振動を少しでも逃がすように枕から頭をずらし、直接聞こえないように工夫したのです。その体勢は寝るのにあまりよくない体勢だとわかっていましたが、騒音をまともに聞いてしまうよりずっと良かったのでそれでやり過ごしました。
いろいろな対策をしても男性の出す騒音がまったく聞こえなくなったわけではないので、男性の在宅中は正直いつも心のどこかで音が気になっていました。また、実際に音がしっかりと聞こえればイライラしていましたし、あまり良い精神状態でなかったのは確かです。
ただ、そんな生活が2年ぐらい続いた後、男性はめでたくどこかへ引越していきました。引越した後は本当に静かになったことが喜ばしかったですし、もう騒音対策をしなくて良いのだと思うとホッとしました。私が生活騒音に向き合ったのはそのときが初めてで、騒音の恐ろしさを体感しました。それを経験してからは前以上に私は静かに暮らすようになりましたし、私が出す音で他の入居者に迷惑をかけることだけはないようにしなければといつも心がけています。