今回は、38歳会社員さんが、上階に引っ越してきた子供のズシンドシン音に悩まされた騒音体験談をご紹介してみます。騒音問題は、「今後、法的措置に訴えることになる」との警告文を部屋の持ち主に内容証明付きで送ることで、解決したそうです。「騒音トラブルは、とかく過激な方向に進みがちですが、きちんと筋道をたてて、常識的な範囲内で対応していかなければならない。」とのことです。正にそのとおりだと感じます。

上階にお母さんと子ども2人の家族が引っ越してくる

38歳の会社員、男性です。私は、人よりも神経が過敏なところがあるようです。地方の旅館などに泊まる場合も、海辺で波の音が聞こえてくると、いったん気にし始めるや、眠れなくなるほどでした。

結婚後、子どもも生まれ、夜泣きなどを体験する中で、また、マンションという集合住宅に暮らすなかで、次第に一般人レベルにまで耐久性は身についてきたのかなと思いましたが、我慢の限界をこえるような一件に遭遇したのでした。

私は12階建てマンションの7階に住んでいるのですが、その真上の8階の部屋にある時、お母さんと小学生の子ども2人の家族が引っ越してきたのです。それ以前は、老夫婦が住んでいましたが、その方々は別の静かな地に転居していってからは、しばらく誰も住んでいない状況でした。

その母子家庭の一家が越してきたことは、近所の人から聞いたのですが、本来、引っ越してきた時は、上下階とか隣室に挨拶に来るというのが、一般的なならわしかと思うのですが、そのお母さんは来ませんでした。

上階からのズシンドシンという騒音

これも後から分かったのですが、その部屋は、老夫婦は分譲として購入したそうですが、転居する際に別の人に売ったとのことでした。新たに買った人は、地方に住む資産家とのことで、その資産家がその母子家庭の方に貸すことになったとのことでした。ここで感じたことは、分譲で入った人たちは、マンション内で出会っても挨拶をしたり、物音がたたないように心を配る人が多いということです。

長く住み続けるつもりの人が多いでしょうから、そういったことに気をつかうわけです。しかし、貸りて入っている人たちは、そうしたエチケットに無関心な人たちが多く、出会っても知らん顔というパターンが多いのです。上階に住むことになったその母親もそんな感じでした。エレベーターで一緒になっても、挨拶もなし。一階に着いて先に出させてあげてもお礼も会釈もなし。そんな感じでした。

その一家が越してきてから、1週間ほどたったときのこと。朝6時ごろ、目が覚めました。ズシン、ドシンという天井からのすごい音で。私も妻も何事かと思いました。上の部屋で何かが起こっているようです。私はいつも6時半ごろ目覚めていたのですが、急に起こされて不快な気分でした。そのズシン、ドシンは、次の朝も、また次の朝も起こりました。さらに、夜にも聞こえてくるようになったのです。

私はたまらず、妻が止めるのも聞かず、上に直接抗議しに行きました。インタホンを鳴らすのですが、なかなか出てきません。母子家庭ということもあり、来訪者に警戒しているのかもしれません。仕方なく、マンションの管理人を介して申し入れをしてもらうことになりました。管理人に仲介してもらったところ、どうやら、その家庭の下のお子さんである小学校高学年の男の子が、原因は分からないのですが、朝になると床を蹴って暴れるのだと。お母さんも手を焼いているようだとのことでした。

騒音への警告文を内容証明付きで送付

学校に行きたくないとか、そういうことなのかと思いましたが、いずれにしても、あの音で毎日、不快な気分にさせられるのもたまったものではありません。こちらも住宅ローンを支払いながら快適に過ごしたいと思っている身です。かわいそうだとは思いましたが、騒音を出さないように申し入れる手紙を書き、管理人さんを介して渡してもらいました。しかし、一向に改善しません。

仕方なく、上の階の持ち主である地方の資産家に手紙を書きました。しかし、なしのつぶてでした。その間、朝晩のズシン、ドシンはますます大きくなり、泣き声まで聞こえてきました。このままでは、こちらの精神状態までおかしくなる、と思い、友人に相談し、インターネットで騒音トラブルの事例をしらべて引用し、「今後、法的措置に訴えることになる」との警告文を持ち主に内容証明付きで送りました。

すると、それからひと月して、その一家は引っ越していったのでした。あとから分かったのですが、その母子家庭の一家は資産家の親戚で、資産家がただでその部屋に住まわせていたとのことです。そして、その後は資産家が援助しながら、その一家はアパートの1階に住むことになったそうです。

今から思えば、かわいそうなことをしたとも思いますが、こちらも精神的におかしくなりそうでしたので、これで良かったと思うようにしています。ともあれ、騒音トラブルはとかく過激な方向に進みがちですが、きちんと筋道をたてて、常識的な範囲内で対応していかなければならないと思いました。