今回は、元短大学生さんが、隣人の合唱がうるさくて眠れなかった体験談をご紹介してみます。イヤホンをしながら音楽をかけたり、耳栓をしたり、カーテンを防音にしてみたり、窓やあらゆるドアに隙間テープを貼ってみたり、したそうですが、あまりしっくりくる騒音対策ではなかったそうです。解決に導いた意外な方法は、隣人の合唱を一緒に頭の中で歌うと気にならなくなったそうです。これは、騒音を騒音ではなく、心地よい音だと心の中で認識し直したということでしょうか?
隣人の合唱がうるさくて眠れない
私が騒音で悩んでいた当時の年齢は10代、短大に通う学生でした。自然豊かな長野県の田舎で一人暮らしをしていました。家は木造2階建てのアパート、全部で6世帯、私は1階の真ん中の家でした。家の特徴は、かなり簡素な作りだったのか、壁が異常に薄いことでした。その短大に通う女子学生専用のアパートだったので、全ての部屋の住人は学生でした。
田舎ですので、外に飲み屋は少なく、また学生のためお金も節約したいとあって、友人たちと集まるなら基本的に家で飲むのが主流でした。私の家の隣人はバスケ部で、男子バスケ部の交流も盛んでした。女性の家ですが、男性を連れ込むのは禁止されていませんでした。ですので、隣人は、毎晩のように男女の部員8人くらいを部屋に招き入れ、飲んだり食べたりと盛り上がっていました。
しかも、0時を過ぎても、です。壁が薄いとあって、ただ喋るだけでも声が聞こえます。それが盛り上がっているので、余計にうるさい環境でした。そんな中、何よりも私の睡眠を妨害したのは、みんなの合唱でした。彼らは、当時流行っていたアーティストの曲を、みんなで歌うのが日課だったのです!
イヤホンと耳栓で対策
あまりのうるささに、初めにとったのは、イヤホンを耳栓がわりにして眠る、という対策でした。しかし、ほんのり音が和らぐだけで、あまり効果がありませんでした。次に、イヤホンをしながら音楽をかけて眠ることを試してみました。すると、イヤホンのみよりも効果があり、眠りにつくことができました。しかし、イヤホンなのでいつの間にか耳からポロリと落ちてしまいます。
私は騒音に敏感すぎるほど敏感なので、一度眠っても、隣人の歌声がサビで盛り上がったり、高音のアーティストの歌なんかを歌っているときに、目覚めてしまいました。ならば、と思い、耳栓を購入し、次は耳栓をしました。すると、ほとんど音が聞こえなくなったのです。おかげで、スムーズに寝入ることができ、途中で起きる事もありませんでした。
しかし、問題が起こりました。起きた時に、耳の中でボーっと耳鳴りがするようになってしまったのです。医者にも行きましたが、耳栓が原因なのかはわかりませんでした。しかし、タイミング的に耳栓をしばらくしてから耳鳴りが起こるようになったので、耳栓の使用を中止しました。そこからは、耳に何かをはめることを辞めました。
苦情を言う勇気がない
住人トラブルになっても困ると思い、壁ドンをする勇気もなければ直接苦情を言う勇気もありません。ならば、と、大家さんに苦情を伝え、大家さんから注意してもらう策もとってみたのですが、大家さんは離れた場所に住んでいるため、ちっとも対策になりませんでした。その後も色々調べ、カーテンを防音にしてみたり、窓やあらゆるドアに隙間テープを貼ってみたりもしました。
しかし、問題は壁です。そのような対策は雀の涙ほどの努力であり、気休めにもなりませんでした。ストレスがたまる上、睡眠が浅くなることで、健康にも支障をきたすと思い、寝るときだけ、近くのアパートに住む友人の家にお邪魔することにしました。隣人が静かだと驚くほどに眠れ、しばらく快眠で過ごすことができました。
一緒に頭の中で歌ってみた
若干の体調不良もよくなったので、自宅に戻りました。隣人は相変わらず宴会をし、歌を歌うという流れを組んでいました。しかし、ここで私に変化が起こったのです。布団に入った私は、隣人たちの歌を、無意識に頭の中で一緒に口ずさんだのです。あ、この歌知ってる!このサビいいんだよねー。と思いながら、メロディーを追っていました。
すると、あんなにストレスだったその歌声が、気にならなくなったのです!そこから、睡眠の質が普通に戻りました。あれこれ試してみた結果、気にしない、という方法が一番の特効薬になったのでした。