今回は、匿名さんが、子供が壁にボールをぶつける音、打ち上げ花火、ローラースケートなどの騒音で迷惑した体験談をご紹介してみます。子供の騒音は、強面の住民が役場に相談すると以前とは対応(他の住民が相談してもロクに対応しなかった)が異なり、学校を通して子供の親等に連絡するなどして解決したそうです。睨みを利かせられる存在(強面の住民)も時には必要なのだそうです。

子供が壁にボールをぶつける音がうるさい

私が住むのは同時期に建てられた一軒家が建ち並ぶ団地、そのため新築当初は団地住民の多くは同年代、どこの家庭も似たような生活を送っていたため、近隣トラブルになるようなことはありませんでした。家が建てられてから20年程が過ぎた頃から、子供の独立や転勤により新築当初に居た住民は徐々に減り始め、変わって新しい住民が引っ越して来るようになりました。

新築当初から居る住民は定年退職をしたシニア世代、新しい住民は育ち盛りの子供がいる世代、静かな老後を過ごしたいと願っている新築当初から居る住民にとって、新しい住民のライフスタイルはストレスにもなります。団地の中には団地が所有して行政が管理する広場があり、子供たちは高さ2メートルほどの塀に向かってボールをブツけています。

公園にはボール遊びが可能な塀を設けている場合もあるかもしれませんが、子供たちがボールをブツけているのは人が住んでいるお宅の塀、そのお宅にとっては喧しいはドシドシと振動はするわで堪ったものではありません。そのお宅の住民は、定年退職をしたシニア世代、静かな隠居生活を送りたいと願っており、近隣トラブルを避けるために直接子供たちに注意することはありません。

ボールを塀にブツけていると、コントロールが悪くそのお宅にボールが誤って入ることも、その際に子供たちが謝れば許してくれる優しいお宅なのですが、子供たちは怒られると思いサッと逃げて行きます。その後は暫く広場に来ることはありませんが、ほとぼりが冷めると同じように塀にボールをブツけるようになるのが恒例です。

役場の看板設置は無意味

子供たちが遊ぶのは広場だけではなく、広場に繋がる公道でもボールをついたりローラースケートなどをして遊んでいます。アスファルト舗装された公道で、ボールやローラースケート遊びをすれば騒がしいのは、その子供たちの親は気付かないのかと広場近隣では話題にしていますが、マナーの悪い子供たちの親も同様にマナーが悪いため、近隣住民は迷惑をしています。

騒音等に迷惑をしている近隣住民がまずしたことは役場に現状を報告、すると暫くすると広場に「迷惑行為禁止」などが記された看板が設置されました。しかし、子供たちは自分たちが迷惑を掛けている認識がなく、その親達も広場で子供が遊んで何が悪いとしか思っていないため、看板設置は無意味に終わりました。

強面の住民が登場

夏休みになると、その子供たちが親と一緒に花火をするようになり、近隣住民は迷惑だなと感じていました。花火も手で持つ程度なら我慢できますが、打ち上げ花火をして火の粉が近隣宅に入ったのが運の尽き、その火の粉が入ったお宅の方は強面で知られ、若い時はヤンチャをしていた問題児でした。

強面の住民が出てくると、先ほどまでの喧騒が嘘のように静まり返り、子供たちの親が謝ってその日は帰って行きました。強面の住民は昼間は仕事で留守、それを知った子供たちは強面が居ないことを良いことに、塀にボールをブツけるなどして再び騒音が近隣で問題になりました。

騒音で迷惑していた住民が役場に連絡をしても、役場は中立の立場があるため、子供たちの遊ぶ環境まで制限することは難しいらしく、新たに看板を設置することしかしてくれませんでした。看板が増えても、強面の住民がいないと子供たちはやりたい放題、困った住民が頼りにしたのは強面の住民でした。

強面の活躍

頼まれた強面がまず始めにしたことは役場への電話、迫力ある話し方をする強面からの電話に、役場は今までとは明らかに異なる対応をしてくれました。まず役場は、近隣から苦情が来ていることを、子供たちが通う学校に連絡、連絡を受けた学校が広場を訪れ、問題を起こしている生徒の確認を行いました。

生徒の特定が出来た学校は、担任を通じて子供たちを指導、それ以降に騒音トラブルが起きた時は、担任が生徒の保護者に直接話しをしてくれたそうです。

ようやく近隣の迷惑を分かってくれた保護者は、子供たちが広場で遊ぶ時には一緒に付いてくるようになり、その様子を見ていた近隣住民は、その保護者も頑張っていることを知り、今では近隣住民の理解を得られ、かつてのようなトラブルになるようなことはなくなりました。

子供たちにとって強面の存在はパワハラ、当初は強面にビクビクしながら遊んでいた子供たちも、今は成長して時には厳しい躾が必要なことも理解、強面が高齢になった現在、かつて強面に睨まれた者が代わって、子供たちに睨みを利かせています。