今回は、50代自営業(女)さんが、集合住宅で自分がピアノを弾く場合に取った対策についてのお話をご紹介してみます。集合住宅でピアノを自分で弾く場合に取る対策方法として、1.防音カーテンを取り付ける、2.壁用吸音ボードを取り付ける、3.ピアノを電子ピアノに買い替える、などを実行してみたそうです。

自分が弾くピアノの音を防音したい

私は福岡県に住む50代の女性で、自営で仕事をしています。

現在は集合住宅に住んでいますが、実は一度騒音問題に悩んだことがあります。何の騒音かといえば、ピアノの騒音です。昔から使っていたピアノを置いて、時々弾いていたのですが、確かにピアノの音、それもお世辞にもうまいとはいえない曲が流れて来ては、ご近所迷惑も当然のことでした。

できるだけ昼間に弾いていたのですが、お子さんのいる家庭は昼間でも騒音になります。無論これは、事前にご近所に連絡していなかった私にも責任があります。ともかくピアノの音を何とかしなければと思い、防音装置を取り付けることにしました。

しかし、防音といっても、いくつか種類があります。床を伝って漏れる音を防ぐべきなのか、それとも壁を伝うのを防ぐべきなのかで、業者の人に来てもらうことにしました。

防音カーテンと壁用吸音ボードで防音対策

私は、1階の角部屋に住んでいますので、床よりも、壁の方の音漏れを防いだ方がいいといわれ、防音用のカーテンを新調することにしました。もちろん音漏れでご迷惑をかけた方には、きちんとお詫びをして、今後は防音に力を入れると伝えておきました。

また、ピアノの種類によっても防音設備に違いがあり、もしグランドピアノを使う場合は、インシュレーターという装置を取り付けるといいのだそうです。一方、私の場合はアップライトで、こちらは壁面の防音を徹底するといいとのことでした。

これで少しは騒音を少なくできるかと思っていたのですが、やはり小さいお子さんのいるお隣から苦情が来ました。何でも壁を伝って、音が漏れてしまうのだそうです。カーテンをつけてもまだ十分ではなさそうなので、吸音ボードを取り付けることにしました。

これで何とか解決し、その後は昼間、せめて夜の早い時間を中心にピアノを弾くことにしました。自営での仕事ですので、弾く時間は自分で調整できたのです。ただし、ここでまた問題が起きました。

ピアノを電子ピアノに買い替える

そのピアノは、子供のころから使っているので古くなっており、一部の鍵盤で音が出にくくなっていたのです。調律をし直そうかと思っていたある日、たまたま入った楽器店で、電子ピアノが意外に安い値段で展示されているのに気が付きました。

以前から電子ピアノをほしいなと思ってはいたのですが、つい楽器店から足が遠のいていたのです。特に電子ピアノの場合はヘッドホンを使えますし、音量調整もできますので、周囲への音漏れを気にする必要もありません。

振動にさえ気を付ければ、ご近所とのトラブルも心配ないといえます。そこで、思い切って今のピアノを処分し、電子ピアノを買うことにしました。電子ピアノの弾き心地は上々で、しかも吸音用のカーテンを取り付けていることもあり、ほぼ騒音対策は完ぺきと言ってもいいものでした。

集合住宅でピアノを弾く場合、防音対策を十分に取ることが望ましい

集合住宅での騒音対策の場合、普通のピアノを弾くとすれば、やはり吸音用のカーテンや、吸音ボードが必要になって来ます。自分が長い間弾き続けているピアノを置きたい場合は、この方法を採ることになります。

一方で、電子ピアノは、そこまで考える必要はありません。ただし、この場合は、新しいピアノを新規に購入する費用がかかります。もし集合住宅でピアノを弾きたい場合は、このどちらかを選ぶようにするといいかもしれません。

その後、以前苦情のあったお宅の奥さんと久々に会い、今のピアノはうるさくないかと尋ねてみました。その奥さんは、全く音が聞こえないと言ってくれ、これでかなり安心できました。

家にピアノを置く場合、それがグランドピアノであれアップライトであれ、そこそこ広い一軒家などでもない限り、どうしても騒音問題はつきまといがちです。やはり、事前にご近所に連絡しておくこと、そして、防音対策を十分に取ることが一番いい方法といえるかと思います。