今回は、40代会社員(男)さんが、スポーツカーのアイドリング音にイライラして困った騒音体験談をご紹介してみます。騒音問題対策として、1.直接行って苦情を言う、2.間接的に苦情を言う、3.イヤホンでYouTubeを聞く、等の対策は、とにかく面倒くさそうなので止めたそうです。最終的に、騒音が気にならないように心の持ち方を変えるのが有効な騒音対策であると感じたそうです。

車には興味がない

都内在住40代男性です。営業の仕事をしています。

職場の同僚は男ばかりで、車を使って営業活動する仕事であることもあり、飲み会の時の雑談と言えば、車の話になることが多いです。

しかし、僕は車に乗って移動することは好きですが、車そのものには興味がないため、同僚が車について熱く語っているのを聞いていても退屈でしかありません。

大金をはたいて車を改造したという話を聞いてもチンプンカンプンです。

わざわざお金を掛けてマフラーから炎が出るように改造した、と言っていた同僚がいましたが、

「マフラーから火を吹いたって自分では見えないではないか。何が楽しいの?」

と聞いてシラケさせたことがあるくらいです。

車好きの人間の気持ちが分からないので、車が出す騒音が我慢ならず僕の神経をいらだたせます。

3年前に家を買って、家族みんな満足しているのですが、1点、困ったことがありました。

騒音問題です。

車のアイドリング音がうるさい

斜め向かいに会社があるのですが、そこに出勤してくる車の中にスポーツカーがあるのです。

よく分かりませんが、スカイラインのGTRみたいなのを想像してください。

そのスポーツカーが、到着した後も、結構長い時間アイドリングをしているのです。

低音でブルブルブルブルとずーっとエンジン音がなり続けます。

「うるせえなあ、さっさとエンジン切れよ」

と思います。

僕は車に乗ったら即発車です。

停車したら即降車です。

「刑事ドラマのようだ」と友人から言われたことがあります。

車に時間と金をかけるのが何よりも嫌いなのです。

「エンジンが痛む。俺ならこんな乗り方はしない」

と言われたことがありますが、故障もせずに20万キロ乗り続けました。

いちいちアイドリングなんか、しなくったって日本車は壊れません。

そんな僕なので、他人が流し続けるアイドリングの騒音がたまらなく嫌いなのです。

「あんたは車が好きでその音に酔っているかもしれないが、

近所の連中はみんなその音が大っ嫌いなんだよ。

嫌われているのが分からない痛いやつめ」

などと心の中で悪態をつきます。

スポーツカーのアイドリング騒音を解決する

本当にイライラするので、解決することにしました。

1.直接行って苦情を言う

まず、最初に考えたのは、直接行って苦情を言うことです。

しかし、相手はどんな人間か分かりません。

騒音問題で苦情を言ったら喧嘩になって刺されて死んだ、

なんてニュースをみたことがあるような気がします。

騒音問題はご近所トラブルの定番です。

刺されて死んでしまっては元も子もありません。

直接文句を言いに行くのはやめました。

2.間接的に苦情を言う

次に考えたのは、間に誰かを入れることです。

幸い、その車は、うちから斜め向かいの会社に出勤してきてアイドリングをしているのです。

その会社に匿名で連絡をして、やめてもらうように頼むという方法があります。

あるいは、調べれば東京都の条例でアイドリングが禁止されているかもしれません。

それを確認して、警察に連絡をして、警察に対処してもらうことも考えました。

しかし、やっぱり面倒です。

どこまで匿名性が保てるか分かりません。

それに、警察に届けたところで、変に書類作成に時間を取られて、何も解決しないということも予想されます。

誰かに解決を頼むこともやめました。

人間関係で問題が生じたときは、相手を変えようとするよりも自分を変える方が簡単だ、と言います。

うむ、これなら、相手に逆上されて、こちらが傷ついたり、面倒に巻き込まれる心配もありません。

よしよし、大人の対応だ。

そう考えて、自分の行動を変えることにしました。

3.イヤホンでYouTubeを聞く

アイドリングが気になったらイヤホンを耳に入れてYouTubeで、お気に入りの番組を聞くことにしたのです。

なんとイヤホンをしている時は、全然アイドリングの音が気になりません。

しかし、この対策には問題点がありました。

生活している時に、いつもいつもイヤホンをしていられるわけではありません。

そして、アイドリングの低音は、なんとなく、聞こえてきて知らぬ間に、こちらをイライラさせるのです。

あああ、なんかイライラする、と思っていたら、あのスポーツカーがブルブル言っていた、という感じです。

やっぱり結局、イライラするのです。

別の方法を考えることにしました。

4.騒音が気にならないように心の持ち方を変えるのが有効な騒音対策

まず、あのアイドリング音にみんなが迷惑しているのか事実を確認しました。

確かに考えてみると、僕の家族は、誰もあのアイドリングにイライラしている様子はありません。

僕が音に敏感なのかもしれません。

妻に、「ねえ、聞こえる?」とある日聞いてみました。

妻は「うん、あれでしょ。聞こえるけど気にならない」

というのです。

子供もそんな感じです。

むー、気にならない、イライラしないというのは素晴らしい。

僕もアイドリング音が気にならない自分になろう、と決意しました。

それで、問題解決です、

となるはずがありません。

やっぱりイライラするんです。

しかし、結局、解決はしました。

僕の意識が変わったからです。

この問題の車が止まっている会社は、冷凍食品を運搬するトラックを多数運用している会社です。

冷凍食品を扱う、という業務の特性でしょうか。朝3時頃には活動が始まります。

スポーツカーほどではありませんが、トラックもアイドリングをしたり、荷物の搬入で騒音を発生させています。

でも、その音には僕はイライラしないのです。

さらに、その会社はJRの線路の高架下にあります。つまり、うちの目の前にJRの線路があります。

都内のJRの線路であり、普通列車、快速、特急、貨物列車と多くの電車が頻繁に通ります。

窓を閉じれば、騒音量は減少しますが、音は確かに聞こえます。

しかし、意識をしていないと、電車の騒音は普段は全く気が付かないのです。

ああ、そういえば電車の音が聞こえていたなあ、という感じです。

そこまで気が付いて思いました。

僕は騒音にイライラしているのではないのだ、ということに。

通勤なんてスポーツカーでなくてもできます。

駐車したら、さっさとエンジンを切れば近所迷惑になりません。

そういう無駄や、はた迷惑に気を使わない、そのドライバーの無神経さに僕はイライラしていたのです。

つまり、音自体にイライラさせられていたのでは、ないことに気が付きました。

そして、無神経な人の行動で、自分がイライラさせられることのバカバカしさに気が付いたのです。

もちろん、完全にイライラが解消したわけではありません。

でも、そういう考えに気が付いたら、だんだん、騒音が気にならなくなったのです。

外部に鈍感になる。

これも精神的な成長の一つだなあと思って、自己満足に浸っています。