今回は、20代フリーランス(女)さんが、下の階のお年寄り住人が出す大音量のテレビの音がうるさいので、実践した騒音対策をご紹介してみます。騒音対策として、何度も下の階のお年寄りに、テレビの音を小さくしてほしいとお願いに行ったそうです。
下の階のお年寄り住人が出す大音量のテレビの音
20代、女性、フリーランス、大分県住み、です。
祖父、母、妹の4人家族です。
騒音が気になり始めたのは、下の階のリノベーション工事が終わって、お年寄り家族が引っ越してきてからのことでした。
9時から15時まで私は家で仕事をしているのですが、12時頃から下の階からテレビの音が聞こえてくるんです。
最初は「あっNHK見てる」「3分クッキングだ」と、テレビの音がここまで響いてくることが面白かったのですが、日に日に音がストレスになり、仕事に集中できなくなってきました。
夜中にもテレビの音が聞こえてくることがあったのですが、なんとその騒音をストレスに感じていたのは私だけ。
妹も母も家で仕事をしているわけではないので、下の階の騒音に何かを邪魔されるわけではありません。
そして、耳の悪い祖父は、「私よりも耳がイカれた年寄りがおるんやな~。きっと私と同じように自衛隊やったに違いない!テッポウで耳がやられたんやな!」となぜか誇らしげな顔をしていて家族で思わず吹き出してしまいました。
そうなんです。
特に古くもないオンボロでもない立派なマンションなのに、こんな大音量でテレビを観ているなんてイカれてます。(笑)
下の階の人に会いに行く
私は、まだ会ったこともない下の階の人に、会いに行くことを決意しました。
徒歩10秒なのに、その間にどれだけのことが頭をよぎったことか。
「あ~そっち系のヤバい夫婦だったらどうしよう…。」
「監禁されたらどうしよう…。」
「そもそもこんなに耳が悪いのに会話は成立するのかな?」
心臓が飛び出しそうなくらいドキドキしながらピンポンを押しました。
出てきたのは、なんとデヴィ夫人のようなゴージャスな装いの「おばあ様」という言葉がピッタリな方でした。
後ろの質素な背景にかなりの違和感です。
「突然申し訳ありません…。上の階に住んでる者なんですが、少しだけテレビの音量を下げてもらえますか?」
と、偉そうな態度にならないように、申し訳なさ全開でお願いをしてみました。
でも、そのおばあ様は話を理解できていないのか、「はあ~。」と言うだけ。
「もしかして認知症なのかな?」と思い、もう一度お願いをしてみたところ、「あ~ごめんなさいね。気をつけるわね。」と素っ気なく返されて一方的に扉を閉められてしまいました。
「絶対理解してないでしょ…。」と思いながらトボトボと家に帰って行ったのですが、案の定全く話を聞いてなかったみたいです。
その日の夜中も下の階からガンガンテレビの音が聞こえてきました。
この騒音被害はウチだけではないはず。
なんでご近所さんたちは、なにも対策をしようとしないんだろう。
ネットで騒音対策をリサーチするも、なかなかパッとくるものがなく…。
再び下の階の人に会いに行く
下の階のおばあ様と話して1週間後、今度は洗濯洗剤のジェルボールを持って、会いに行きました。
「こんにちは。この前は突然、申し訳ありませんでした。よかったらこれ使ってください!良い香りなんですよ~!」
なんだか厚かましい態度になってしまったけど、気にしません。
「まだ夜中にテレビの音が聞こえてくるので、もう少しだけ小さくしていただけないでしょうか?」
そしたらなんと、おばあ様、私があげたばかりのラッピングされた洗剤を開け始め、
「あ~やっぱりね、うちはジェルボール使わないのよ~。あなたにお返しするわ♪」と、また一方的に扉を閉められました。
もうイライラが止まりませんでした。
今のところ、このおばあ様と、時々後ろに見られたおばあ様の姉妹らしき人、ヨボヨボなおじいちゃんには暴力的なところが見られません。
管理人が言っても居留守を使うみたいだし、なぜか私の時だけ確実に玄関に出てきてくれるので、私はねばりました。
しつこく下の階の人に会いに行く
約2週間、なんと毎日通うことにしました。
違うタイプの洗剤を持って行ったり、騒音の話をしっかりと伝えたうえで、おばあ様の退屈な話に付き合ったり…。
そしてなんと、やっと!
ある日から突然騒音が聞こえなくなったんです!
「あ~こいつ良い奴やな。仕方ないから音を小さくして字幕で我慢してやろう。」
と思ったのでしょうか。
翌日、「昨日テレビの音が聞こえなかったので、おかげで仕事がはかどりました。家族全員大喜びです。本当に何といったらいいか…。ご協力ありがとうございます。」
きっとこのおばあ様とは、しばらく会うことはないだろうから、それはもう「よいしょ」しながら感謝を伝えました。
テレビの音量を小さくしてもらうために、2週間毎日通って解決することができましたが、この方法は相手が「おばあ様」だからできたことであって、相手によっては私が加害者になることもありえなくはありませんでした。
おばあ様が毎日話を聞いてくれたのは、私がイライラした気持ちを完全に隠し通したこと、毎日馬鹿みたいにニコニコしていたことにあると思います。
この方法が正しかったのかはわかりませんが、トラブルなく騒音問題を解決できたのでホッとしています。