今回は、64才タクシー運転手(男)さんが、昼間にピアノの音がうるさいので考えた騒音対策をご紹介してみます。ピアノ騒音対策として、1.耳栓をする、2.ラジオの雑音でピアノ騒音を打ち消す、等を実践してみたそうです。特に、「ラジオの雑音でピアノ騒音を打ち消す」対策で、ピアノ騒音が気にならなくなったそうです。
ピアノの騒音で悩む
私は64歳、男。夜勤専門のタクシードライバーです。
京都との府境付近の大阪のとある市に建っているマンションに住んでいます。
新築で買ったこのマンションに住み始めてから10年余りが経ちますが、騒音問題で悩んでいたのはピアノの音です。
一軒の部屋の住人が趣味を兼ねてピアノ教室を開いていて、昼間に寝ている私にとっては問題なのです。
音楽は人の話し声同様に、就寝時には精神の安静ではなく覚醒の刺激になります。
そして、私の場合は睡眠不足は仕事柄、危険を伴います。
ただ、ピアノ騒音が毎日ではなく、時折といった頻度で、自治会で問題になった時も昼間の一定時間帯に抑えるという事で、決着して今に至っています。
確かに起きていて家事中やテレビを見ていれば、ほとんど気にならないのですが、静かに就寝中は僅かな音でも耳に付き、私にとっては腹立たしい困りものです。
意外な事に、窓を閉め切っていてもピアノの音の周波は、鉄筋コンクリートを伝ってきます。
だから頭の中で響く感覚なのです。
その事が分かったのは、その音が気になるのが気候が良くて窓を開けている春秋より、閉め切っている夏冬の方が多いと気付いたからです。
昼間の生活騒音はある程度は仕方がないですし、頻度も月に何回かという程度なので、昼に寝ている少数派の私の立場では、強く言えずに我慢するしかありません。
とは言え、音がしてきて寝られない時は、実際に仕事中に眠くなる時もしばしばで、辛いのも事実でした。
ピアノ騒音対策
1.耳栓をする
そこで私が最初に試みたピアノ騒音対策は耳栓でした。
100円ショップの旅行用品コーナーに売っている、車中や機中で眠る時の為の耳栓です。
耳栓を装着すれば確かに人の話し声などの騒音の聞こえ方が減るのは体感できました。
これできっと大丈夫と期待してピアノが鳴るのに備えましたが、結果は不十分でした。
確かにある大きさの音までは防げるのですが、一定以上の大きさになると、やはり頭の中でピアノが鳴るのです。
効果として幾分ましになったという程度でした。
2.ラジオの雑音でピアノ騒音を打ち消す
さて他に解決策はないかと考えていて目を付けたのは、窓を開けている時期の方が、ピアノの音が聞こえにくくなるという事でした。
なぜ窓解放時にピアノが聞こえないのか。
それは外部のその他諸々の騒音に紛れるからからだと分析しました。
交通量や人通りの多い街角でも私達はうるさいという感覚はありません。
もっと騒音が大きなバスや車、電車の中でも眠る事ができます。
人の耳は、同程度の大きさで継続的に流れている騒音には鈍感になります。
様々な種類の音が混じった、解放窓から流れ込むザワザワという遠くの騒音にも同様に耳が慣れ、気にならなくなるのです。
そして、それら外部の騒音にピアノの音が紛れてしまうというわけです。
そこで、私が思い付いたのは、窓を閉め切る夏冬場には、意識的に室内に外部的な騒音を作り出すという逆転的発想でした。
試したてみたのは、ラジオのチューンニングをわざと放送局に合わさずに出る、あのザーという雑音でした。
そして、ピアノが聞こえて来た時に早速試しました。
結果は見事大成功。
ラジオの雑音に紛れてピアノ音は聞き分けられません。
心配だった雑音そのものも、予想通り直ぐに馴れてしまって、少々大きく鳴っていても気にならなくなり、眠りに落ちる事ができました。
以来、私の枕元には、災害用に準備していた携帯ラジオが常備されています。
最近、マンションに隣接している、ある会社の社宅のビルが取り壊されました。
その時の重機と取り壊し作業の騒音にも、ラジオの雑音による対策が効果がありました。
毒を持って毒を制するこの騒音対策は、名付けて騒音を持って騒音を制する騒音対策です。
ただ一点、この対策にも欠点があります。
集合マンションですから、引越や設備老巧化による各部屋のリフォームが時々あります。
その作業の時の、コンクリートの床・壁・天井に対する直接的な打撃音には効果がないという事です。
一瞬の打撃音は、ラジオの雑音とはあまりに異質で突発的です。
コンコンという、その音はどうしても耳に届いてしまい、一定時間続くと耳に付いて、目が覚めてしまうのです。
今のところ、その対策は考え付いていません。
これは我慢するしかなさそうです。